ストーマケア「どんなことするの?」 ーマチナス訪問看護ステーションー

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ストーマ手術後の変化は、誰にとっても人生最大の出来事です。

しかし、時間をかけて少しずつ慣れ、心身の負担が軽くなっていくと、生活はぐっと広がります。

私たちマチナスの訪問看護師は、そんな「生活を支え、生活を楽しむ」ための、お手伝いをしています。

ストーマ造設直後:慣れるまでには時間がかかる

ストーマ手術後、最初は誰もが戸惑います。

排泄経路が変わった自分に慣れるには、個人差も大きいものです。

  • 心の揺らぎ: 「これが自分の体の一部?」と鏡を見るのもつらい時期もあります。自己イメージの変化から、落ち込んでしまう方も少なくありません。退院前から、私たちはそんな悩みの相談にのることもできます。
  • 身体的な適応: ストーマ周りの皮膚トラブルやパウチ(袋)からの漏れが不安になります。造設前は手術の説明と精神的な準備、退院後は毎日の管理アドバイスとケアのサポートをします。

焦らず一歩ずつ進むことが大事です。

退院後のよくある不安と、私たちのサポート

退院したら、病院にいた時のような安心感はなくなり、一気に不安が膨らみます。

よく聞く声を挙げてみましょう。

退院前・直後のサポート

  • 造設前の訪問: 手術前に自宅訪問し、生活環境をチェックすることもできます。「トイレのレイアウトは大丈夫か」「家族の協力体制はどうか」と具体的にアドバイスします。
  • 退院直後: 週数回の訪問で、パウチ交換の方法をともに練習します。皮膚のトラブルを予防する方法や、臭い対策グッズの使い方等をレクチャーします。

退院後のよくある不安と対応

不安の例訪問看護のサポート例
パウチ漏れ・交換の不安・ パウチが漏れた時の対処方法について
・ トイレでの交換シミュレーション
臭いや音の心配・ 消臭フィルム付きパウチの紹介
・消臭・遮音パウチカバーの紹介
・ 「周囲は気づかない」実例の紹介
皮膚のかぶれ・ 毎訪問でチェック&ケア
・ 食事(繊維質調整)で排便コントロール
家族の反応・ 家族向けの説明
・ 当事者会(オンライン)の紹介

こうしたきめ細かなフォローで、不安を「自分で管理できる」という自信に変えていきます。

時間が経つと「自分のもの」に ~仕事・旅行・入浴の喜びが戻る~

数か月も経つと、ストーマが「自分の一部」として馴染み、生活の幅が広がってきます。

実際の利用者さんの変化をお伝えしましょう。

  • 仕事復帰: 最初はデスクワーク等、体を動かすことが少ない作業から始めると良いでしょう。パウチ交換を週2〜3回に短縮し、長時間でも対応できるようになっていきます。訪問しているAさんは、術後数ヶ月で職場復帰され、今では「仕事中も漏れ知らず」と笑顔です。
  • 旅行の再開: 長距離移動用の予備パウチを準備します。旅行に出かけるときは現地の気候、食事、トイレ事情など調べておきましょう。ご自分で色々と調べて、海外旅行を楽しんでいる方もいらっしゃいます。
  • 入浴の自由: ストーマつくってからも、今まで同様に入浴できます。湯船に浸かることもできます。シャワーや入浴の喜びが戻り「人間らしく生きてる!」という声も聞かれます。

ストーマは「制限」されてしまうのではなく、「工夫次第で生活が広がる」ものです。

利用者さんの「したいこと」を、ともに叶えるのが、私たちの喜びです。

災害時の備え:日常から準備を

どんなに生活が充実しても、地震や台風は突然やってきます。

特にストーマをお持ちの方には、以下の備えを強くおすすめします。

  • ストック管理: パウチ・洗浄剤等、パウチ交換に必要な物品をを2週間分は常備する。(1ヶ月分あると安心です。)
  • 非常持ち出し袋: 予備パウチ、ウェットティッシュ、はさみ、ゴミ袋など防水バッグに入れておく。家の中でも保管場所を分散させておくとよいでしょう。可能であれば、近くの親戚や知人宅に予備の装具を置かせてもらうとよいでしょう。
  • 訓練: 災害時に自分や家族で交換できるように日頃からともに装具交換を実施しています。

私たちは定期訪問で備え状況をチェックし、万が一の時も「生活を楽しむ」基盤を守ります。

まとめ:ストーマと共に、豊かな「生活」を

ストーマケアは、受容の過程です。

最初は不安だらけでも、少しずつ「自分のもの」になるようにサポートします。

そして、仕事、旅行、入浴…毎日の喜びが戻り、新たな充実が生まれます。

マチナス訪問看護ステーションは、そんな「生活を支え、生活を楽しむ」ために、日々、あちこちへ訪問しています。

ストーマのことでお悩みの方、いつでもご相談ください。

ともに、あなたらしい日常を取り戻しましょう!